こくみん共済・都民共済ともに協同組合が運営する団体です。1つ目の大きな違いといえば運営団体が違うという事です。こくみん共済はこくみん共済coop(元全労済)、都民共済は全国共済連が運営しています。保険で言えば保険会社が違うという事です。

運営団体が違えば、もちろん各共済商品の保障内容も違います。どのような違いがあるのでしょうか?

出資金について

都民共済の出資金は200円となっています。こくみん共済coopの出資金も1口200円となっていますが、1,000円の出資金をお願いしている様です。こくみん共済が1口の出資金で受けているかどうかによって、出資金はこくみん共済の方が高くつきそうです。

ちなみに、出資金は共済を解約して組合のサービスを全く受けていない状況になれば返還されますので、ご安心ください。

商品の違いを医療保障で考える

都民共済の入院保障の商品は「入院保障型」と言います。保障内容は以下の通りになります。


※都民共済ホームページより引用

1つ1つの保障をこくみん共済を比較していきますね。前提として都民共済は掛金が月額2,000円、こくみん共済の掛金が月額2,300円で、300円ほどこくみん共済が高いという事になります。

入院共済金について

都民共済は日額10,000円を事故であれば1日目から184日まで、病気であれば1日目から124日までという保障になります。
こくみん共済の保障内容は、事故・病気関係なく日額10,000円を1日目から180日まで保障します。ですので、病気の入院保障が都民共済は短いという事になります。

ただ、最近の医療は入院日数を減らす傾向にあり、平均入院日数は42日となっています。それを考えると124日までと180日までの保障の違いはそれほど気にする必要はないと言えます。
ただし、脳血管疾患の場合は今の時代でも治療からリハビリへと入院は長引きますし、精神疾患でも統合失調症などの場合は長期入院になる可能性もありますので、一概には言えませんが、家族にこれまでそうした入院歴のある人がいるかどうか、つまり遺伝性が考えられるかによってどちらがいいのかを検討するのも1つの方法と言えます。

また、共済は60歳以降の保障が減りますが、都民共済が日額7,500円でこくみん共済が6,000円ですから、この程度の差額であれば申込に迷うものではないと思えます。

通院共済金について

都民共済には事故の通院については14日以上の通院を条件として1日目から90日まで日額1,500円の通院保障が付いています。
こくみん共済の通院共済金は、事故通院について日額2,000円が1日目から90日まで(ただし不慮の事故であれば14日以上の通院を条件)保障が付いています。

こくみん共済は交通事故には手厚いので、この通院保障にもそれが表れていますね。日額に違いがありますので、それをどう感じるかによるかと思います。それ以外ですと事故通院14日以上の条件はどちらの共済にも共通ですので差はありません。

ただ、60歳~65歳の保障に大きな差があります。
都民共済は日額変わらず保障がありますが、こくみん共済の場合は60歳からは通院保障がなくなります。今の60代はまだまだ若いとはいえ、通院保障がなくなるのは大きいです。

ここはチェックポイントです。

実は、事故での通院14日以上という条件は意外にハードルが高いのです。あくまでも病院通院のみであれば、例えば骨折だとしてもギプスをはめて経過観察し、ギプスを取って終わりと考えると3日~4日の通院日数というのが今の治療内容です。ねん挫も同様です。
ただ、どちらの共済も条件はありますが整骨院分の通院も請求出来ますので、例えば骨折やねん挫のリハビリを整骨院で行うのであれば14日の通院日数を超える可能性は高いです。ですので請求する機会は少なくはありません。

ちなみに整骨院分の請求をする条件ですが、「整形外科から整骨院の治療を行う旨の診断書をもらう」というものです。どちらの共済も同じ条件ですので、骨折やねん挫で整骨院に通院する際にはまず整形外科で診察を受けて診断書をもらうようにしてくださいね。

手術共済金について

都民共済の場合は、手術内容によって2.5万円・5万円・10万円のいずれかの手術共済金が出ます(ただし組合の定める手術に対する算定)。条件は、事故に関する手術については事故日から180日以内の手術に限られるとか、診療報酬点数が1,400点以上の手術が対象とか、抜歯や骨折の非観血的手術は対象外といった内容になります。
こくみん共済は診療報酬点数が1,400点以上の手術に対して一律6万円という保障内容です

手術に関する保障は、共済に限らず他保険会社でも条件が色々あり、中には請求出来ない手術があるというのはそれぞれの約款で決められているものではありますので、加入者が手術として請求出来るかどうかの判断は出来ないという事は共通していますね。

ただ、診療報酬点数1,400点以上という条件は他保険会社にはないものです。
この診療報酬点数1,400点ですが、1点=10円ですので、つまり14,000円の手術料となります。そして3割負担であれば窓口の支払いで手術代として4,200円という事になりますので、それ以上の治療代を支払ったのであれば、請求できる可能性があるという事です。
かなりの手術が該当しますので、掛金の安さを考えればこの条件はそれほど気にしなくていいのではとは思います。

先進医療共済金について

都民共済の場合は、組合の基準により1万円~150万円の共済金があります。
こくみん共済が、技術料に対して最高1,000万円ですので、この保障は少ないです。

そもそも先進医療というのは、健康保険適応外ではあるが厚労省が先進医療と認めた治療に関して、同じく厚労省が定めた医療機関で受けるものです。治療代は高いんです。例えばガン治療に用いられる陽子線治療・重粒子線治療の場合は技術代がそれぞれ約276万円・309万円、技術代が安いと思われる多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術(白内障の手術の1つ)で約55万円ですから、実際に先進医療を受けた場合は保障としては物足りない金額です。

ただ、先進医療自体決まった医療機関で受ける必要があることもあって、一生の間に受ける機会があるかどうかも分からないというのが正直なところではあるのですね。実際、他保険会社の先進医療の保険代は100円台なんですけれども、技術料に比べて保険代がここまで安いという事は、それだけ先進医療で請求する人が少ないという意味でもあるのです。

他保険会社の先進医療の保障は2,000万円ですから保障金額は明らかに少ないので、先進医療の保障を付けたいというのであれば正直物足りないです。ただすでに加入している他保険と併用して都民共済を利用するといった場合には、他保険に先進医療の保障が付いている可能性もありますし、自分の持っている保障と比較してよく検討されることをおススメします。

死亡・重度障害共済金について

都民共済の死亡・重度障害の保障は、交通事故・不慮の事故・病気に関わらず一律10万円です。あ一方、こくみん共済の死亡・重度障害の保障は一律20万円です。

これは、死亡保障としてはどちらの共済も物足りないです。死亡・重度障害保障は別途、共済もしくは保険で検討した方がよさそうです。

最後に

都民共済とこくみん共済の保障の比較をした結果としては

●入院保障には大した違いはない
●通院保障も大した違いはないが、60歳~65歳については都民共済は保障があるがこくみん共済には保障がない
●手術保障については、都民共済が手術内容によって保障金額が違うのに対し、こくみん共済は一律である
●先進医療の保障については、こくみん共済の方が充実している
●死亡・重度障害については、どちらの共済も保障が不足している

●共済を申し込むために組合員になる必要があるが、その時に支払う出資金に差がある可能性がある

ちなみに入院保障はどちらの共済も充実した内容です。

都民共済とこくみん共済でどちらを選ぶかと考えると、通院保障を60歳~65歳までつけるか・先進医療保障を充実させるか、この辺りがポイントになります。また出資金についてもポイントになる可能性があります。

自身にあった保障を選べるよう、よく検討してくださいね。