最近は保険のCMでも「持病があっても申し込みできる」というフレーズがよく流れるようになりました。持病に年齢は関係なくて、若くても持病を抱えている人はいますので、保険に入るときに「持病があっても」という言葉はとても魅力的に感じると思います。

それでは、持病を持っている方は『緩和型』を選べばいいのでしょうか?

女性1

実は持病を持っているからといって、必ず『緩和型』を選ばなくてはいけないという事でもないのです

『一般型』と『緩和型』の告知書の違い

保険にはいわゆる『一般型』と『緩和型』があります。

『一般型』とはいうものの、特に保険の商品として『一般型』とあえて位置付けているものはありません。要は申し込むときに「健康状態を特に考慮しない」のが『一般型』で、「持病など健康状態を考慮する」のが『緩和型』です。

この『一般型』と『緩和型』ですが、分かりやすいのは告知書の違いです。

保険に申し込むためには健康状態を保険会社に伝える必要がありますが、『緩和型』は健康状態の項目がとても少ないのです。保険会社によって告知内容は異なりますがおおよそ5項目程度ですし、内容も「はい・いいえ」で答えるだけで詳細記入欄がありません。


※オリックス生命「ファイン・サポート・プラス」

とても分かりやすい告知項目ですよね。
ただし、分かりやすい告知だからといって告知書を被保険者以外の方が記入するのは禁じられています。家族に勧めた保険であっても必ず被保険者自身で記入してもらう様にお願いしてくださいね。

一方、『一般型』は告知項目に「はい・いいえ」で答えた後、「はい」に該当する項目については必ず詳細記入欄に病名や治療期間、入院や手術の有無などを細かく記入する必要があります。


※メットライフ生命「フレキシィS」

詳細記入欄がかなり細かいことが分かるでしょうか。

特に告知する項目がなければそれほど手間がかかるわけではないですが、持病があれば詳細記入欄まで記入する必要があります。単に記入する事が面倒という事もありますが、保険会社に自分の病気を詳細に伝え、引受出来るかどうかを委ねる事自体がプレッシャーになる事もあります。

持病を持っている方は、病気に関して繊細な気持ちをお持ちの方も多いですからね。告知書を自分で記入するのでなおさら負担に感じることもあるかと思います。

女性1

告知書の大きな違いはお分かり頂けたでしょうか

『緩和型』は保険料が割高である

告知書を見て、一般型の保険に申し込むのをためらう人もいるのではと思います。
でもここでいったん立ち止まって頂きたいのです。

『緩和型』は持病があっても入れるので、保険料は割高ですし特約の種類も少ないというデメリットがあります。
まず保険料についてですが、実際に一般型と緩和型で比較してみますね。

●オリックス生命の場合
・「ファインセーブ(一般型)」
30歳男性死亡保険金1,000万円の場合 保険料6,510円(月払・90歳満了)
・「ファイン・サポート・プラス(緩和型)」
30歳男性死亡保険金1,000万円の場合 保険料10,410円(月払・90歳満了)

●アクサダイレクト生命保険の場合
・「定期保険2(一般型)」
30歳男性死亡保険金1,000万円の場合 保険料1,050円(月払・10年満了)
・「はいりやすい定期」
30歳男性死亡保険金1,000万円の場合 保険料3,170円(月払・10年満了)

保険会社によって割高感も違いますが、2倍~3倍ほど保険料が高くなります。
保険は保険金と保険料に密接な関係があるので、持病があるために死亡保険金を支払う可能性が高いと思われる被保険者には保険料も高くなるのは仕方のない事なのです。

『緩和型』は保障が少ない

また、各保険会社の一般型と緩和型を比較してみます。

●オリックス生命の場合
・「ファインセーブ(一般型)」
高度障害保険金あり
リビングニーズ特約の付帯あり
高度障害になった場合の保険料免除あり
・「ファイン・サポート・プラス(緩和型)」
高度障害保険金なし
リビングニーズ特約の付帯あり
高度障害になった場合の保険料免除あり

●メットライフ生命
・「スーパー割引定期保険」
高度障害保険金あり
リビングニーズ特約の付帯あり
所定の身体障碍状態になった場合の保険料払込免除あり
※ただし定期死亡保険から養老保険への変更等あり
・「終身保険 ずっとスマイル」
高度障害保険金なし
リビングニーズ特約の付帯あり
死亡保険金支払削減期間あり(加入1年以内の場合は50%の支払い)

この2社以外も確認しましたが、『緩和型』についてリビングニーズ特約はすべての商品に付帯されている様ですが、高度障害保険金がついていないケースがほとんどです。
死亡保険自体、特約や保障は医療保険と比べて限られてしまうので違いが分かりづらいのですが、高度障害保険金がついていないというのは大きいです。

高度障害保険金とは、被保険者が高度障害状態になったときに死亡保険金の代わりに支払われる保険金です。高度障害状態は各保険会社によって定められますが、ほぼ内容は同じで、寝たきりになった場合は高度障害状態と保険会社に認められる可能性があります。

例えば脳梗塞などで寝たきりになった場合に、申請することが出来るという事です。

まずは『一般型』で申し込んでみる方法

この様に、『緩和型』は告知が楽な反面、保障や保険料にデメリットがあります。

ただ、『一般型』の告知書を見てもらって分かるように、一般型の保険は「持病があると入れない」保険ではなく、健康状態を審査して引受するかどうかを保険会社が判断する保険なのです。
ですので、告知書を見てためらうとは思うのですが、おススメする方法としてはまず『一般型』に申し込むというものがあります。

どの病気が引受されないかは保険会社が判断することです。また病状によっても引受するかどうかは異なってきます。そしてその審査判断は外部に知られることはありませんので、お客様や保険会社の営業ですら判断出来ません。

もし『一般型』で引受されなかった場合に、改めて『緩和型』に申し込めばいいのです。

告知書を書くのをためらってしまうのであれば、1人で進めるのではなく店舗型代理店でファイナンシャルプランナーに教えてもらいながら記入するのも一つの方法です。保険会社のコールセンターに記入方法を聞いてみるのもアリです。大手保険会社であれば営業に改めて尋ねてみるのも方法です。

持病のある方にとって告知書は大きなハードルですが、人の助けを借りて『一般型』に挑戦する方法もありますので、ここに書いておきますね。