住宅ローンに申し込んだ時には、必ず団信も併せて申し込む必要があります。団信に加入しなければ銀行のローン審査が始まらないからです。団信が、借り入れ主を被保険者として、被保険者が死亡した時に住宅ローンの借り入れが0円になる保険なのはよく知られていますよね。

住宅ローンの審査が無事通れば、住宅ローンの支払いが始まりますので生活費を切り詰める必要があります。そういった中で、これまで支払っていた生命保険の保険料が高く感じる事はよくあります。そういった時、見直しはどの様にしていけばいいでしょうか?

団信の保障と生命保険の保障を比較する

見直しについては、自分が持っているすべての保障を比較する必要があります。

団信の保障は?

例えば団信が三大疾病重点型全疾病保障付き団信だった場合、住宅ローンが0円になる時の条件は以下になります。

●ガンと診断された場合
●脳卒中・急性心筋梗塞で所定の状態が60日継続または所定の手術を受けた場合
●死亡・また高度障害状態になった場合
●余命6か月以内と診断された場合
●三大疾病以外の病気で12か月以上入院した場合

この団信は住宅ローンが0円になる保障以外にも、以下の場合には別途保障があります。

●ガンと診断された場合 一時金100万円
●上皮内ガンと診断された場合 一時金50万円
●脳卒中・急性心筋梗塞で入院をした場合 住宅ローン返済を最長2カ月保障(最大36か月分)
●すべての病気・ケガで入院した場合 一時金10万円(日帰り入院も保障・通算12回分)
※ただし精神障害等、保障対象外となるものもある。
●三大疾病以外で入院した場合 住宅ローン返済を最長12か月分保障(最大36か月分)

死亡や三大疾病になるなどして住宅ローンが0円になる場合は、住宅を購入する前の負債のない状態に戻るだけですので、基本的には生命保険の保障に何かの影響を与えるわけではありません。配偶者が亡くなっても働けなくなっても、団信から生活費に回せるお金が下りるわけではないからです。
ですので、団信を生命保険と比較して見直しをするのであれば、一時金といった、現金が団信より保障として得られる部分が見直し対象となります。

ただ、元々生命保険の保障自体が手厚すぎるなど、生命保険そのもの自体の見直しが必要な場合もあります。

生命保険の保障はどの様なもの?

これは1つの事例ですが、例えば小さいお子さん2人がいる25歳男性の被保険者の生命保険の保障が以下だったとします。

●保険料 11,000円
●定期型(更新あり)

●死亡保障 2,380万円
●三大疾病(継続サポート) 一時金100万円・年金毎年20万(最大4回)
●三大疾病 一時金200万円
●特定重度疾病 一時金100万円
●身体障害状態 一時金200万円
●要介護状態 一時金200万円
●骨折・関節脱臼・腱の断裂で治療 1回につき一時金5万円
(死亡時受け取れる死亡保険金は3,000万円)

●病気やけがで入院 日額5,000円
●ガンを直接の原因として入院 日額5,000円

まず死亡保険金として受け取れる金額3,000万円ですが、お子さんがまだ小さい事を考えると死亡保険金のこの金額はよくある数字ではあります。お子さんが巣立った後は500万円あれば充分ですが、学費を考えるとそこそこの金額は必要です。お子さんの進路次第ですが、あえて言うのであれば死亡保険金を2,000万円~2,500万円位まで下げる事は可能かと思います。

医療保障日額5,000円ですが、こちらも医療保障として付ける金額としては極めて妥当です。医療費が高額になる場合には高額療養費制度があり、一定金額以上は手続きをすればお金が還付されるため、医療保障は日額5,000円~10,000円の間が妥当と言われています。
生命保険の申し込みをする時によく検討されたのではと思います。結婚したばかりの時に契約したと推察出来ますが、妥当な保障内容でいい保障ですね。

実際に団信と生命保険の保障内容を比較検討すると

まず一時金から比較検討していきます。

団信ではがんと診断された場合に一時金100万円、上皮内ガンと診断された場合に一時金50万が支払われます。一方生命保険には三大疾病の一時金が2種類あり、それぞれ100万円と200万円が付帯されています。
上記だけでは生命保険の保障を比較するのに情報不足ではありますが、三大疾病の中でたとえばガンを除いた脳疾患や心臓疾患のみに一時金の保障を付ける事が出来るのであれば、ガンの保障は下がりますが、それを了解したうえでそちらに移行するというのも1つの手です。

また、生命保険の中で医療保障が日額5,000円ついていますが、一方、入院については団信の保障もあり、一時金が最低でも10万円が支払われます(最大12回)。単純計算だと日額5,000円の場合20日分の保障になります。日本人の平均入院日数は42日ですから、その半分は団信の一時金でまかなえることになります。
また、団信で三大疾病以外の場合は入院中の住宅ローンが12か月分保障してくれます。住宅ローンの金額が情報にないので分かりませんが、その分を入院時の費用に充てるという事も出来ます。
ここは肝心なところではありますが、団信には恐らく手術保障がありません。生命保険の医療保障を外すと手術の保障がなくなるというリスクがあるのです。また入院の一時金も精神障害等、保障対象外のものもあります。

ですが、見直しの1つの方法として、それを了解したうえで入院保障を外すという方法もあります

団信と生命保険の保障期間は?

ここでもう1つ、気を付ける必要がある点といえば保障期間です。

団信の保障期間は住宅ローンが終わるまでです。住宅ローンの期間は申込により違いますので一概に言えませんが35年ローンで組む人が多いです。その場合は35年という事になります。住宅ローンの期間を確認しておく必要がありますね。
一方、生命保険の保障期間ですが、定期型の場合は10年ごとの見直しで設定される事がほとんどです。「10年ごとの見直し」という言葉は聞こえはいいですが、実は10年ごとの更新となっています。
つまり、今の保障内容・保険料での契約は10年です。おそらく10年後の更新時には、同じ保障内容だと保険料は2~3倍に跳ね上がります。

実は住宅ローンの方が、生命保険より今の保障が長く保たれるという事になるのです。

正直なところを言いますと、今見直しをしても10年後の生命保険の更新時にはまた保険料が上がります。今回の見直しで安くなったとしても、現在の保険料を超える可能性の方が高いのです。ただ、10年後には収入が上がっている可能性もあり、保険料の上昇が気にならない可能性もあります。

未来の事は誰にも分からないので何とも言えませんが、今現在、保険料の支払いが苦しいのであれば見直しは必要になるでしょう。

見直しは納得のいくようにじっくり検討する事が大事です

見直しに関して、これまでの保障内容が完全に補完される状況での見直しが難しいという事はよくあります。今回は団信と生命保険の組み合わせで保険料の見直しを主としていますが、これは今回が団信で生命保険で保険の種類が違うから補完されない、という事ではありません。

生命保険は保険会社によって当然商品も違いますし、特約も保障内容も変わってきます。例えばある保険会社の保険料が安いという事で見直しを検討した場合、結局保険商品についている保障の組み合わせになりますので、見直し前の保障がつけられない事もよくあります。
ですので、見直しをすることで無くなる保障・新しく付帯される保障に・そして保険料を充分検討して、納得の上で保障を変更するもしくは乗り換えをする事がとても大事です。

見直しを検討した結果、保障をそのままにしてもいいのですから。