生命保険といえば、死亡保険で万が一の保障をつけたり、医療保険で入院した時に給付金を請求したりといったイメージが一般的かと思います。しかし一方で、生命保険の正式書類を「保険証券」という様に、生命保険は実は金融商品であるという一面を持ちます。
実際に、生命保険は金融庁の管轄ですからね。

こうした生命保険を証券として考えた時に、別の使い道が出てきます。今回はその使い道の1つをご紹介します。

契約者貸付とは?

解約返戻金という言葉はご存じでしょうか?

生命保険は保険料を支払って死亡保障や医療保障を受けます。
最近は掛け捨てがメインになりつつありますが、一方で、保険が満期になった時に満期金を受ける事が出来たり、ある一定期間給付金の請求を行わない場合に祝い金が出る事がありますね。
こういった保険すべてが該当するわけではないのですが、給付金以外のお金をもらえる保険には解約返戻金といって、保険を解約した時に戻ってくるお金があります。

この解約返戻金のついている保険の場合は、契約者がお金に困った時などに保険会社がお金を貸し付けてくれる事があります。

これを契約者貸付と言います。

どういう保険が対象になるの?

上にも書きましたが、契約者貸付は解約返戻金の発生する保険で行われます。最近よく目にする掛け捨ての保険の場合は解約返戻金がありませんので、契約者貸付を受けることは出来ません。
最近の生命保険ですと、解約返戻金が発生するのは死亡保険の終身型がほとんどだと思います。あとは養老保険や学資保険といったところでしょうか。

これはオリックス生命の終身死亡保険「ライズ」の解約返戻金のイラストです。

解約返戻金は加入したばかりの時は少額です。契約年数が増えるにつれ解約返戻金は額が大きくなります。この保険は、払済といって保険料を支払い終えた後に保険を解約すると解約返戻金が支払った保険料総額よりも高くなる保険ですので、払済後は契約者貸付の金額もそれなりに高いと思います。

また、大手保険会社でかなり以前に契約をした保険は解約返戻金が多くついている場合があります。手元の保険証券を確認してみるのもいいですね。

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貸付の範囲は?

契約者貸付は解約返戻金のある保険で行われると書きましたが、貸付の原資が保険の解約返戻金ですので、貸付の金額が解約返戻金を超える事はまずありません。残念ながら、保険会社は契約者の保険を担保に多額のお金を貸し付ける事は行っていません。

解約返戻金の一定範囲内での貸付になります。

ただ、保険の契約は維持したままでお金を借りる事が出来るので、いざという時は助かりますよね。

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貸付を受ける事で保険にどのような影響があるの?

まず、この貸付には利息があります。こちらも残念ながら無利息というわけではありません。ただ、一般的なカードローンよりは低金利と言われていますので、カードローンを使うよりは契約者貸付を使った方が断然いいです。
ただし、保険料を払い終えていない状況であれば、契約を継続させるために保険料は引き続き支払い続ける必要があります。

ちなみに、一般的には保険料を3回滞納すれば失効します。いったん保険の効力を失うという事です。失効した保険の効力を戻すには(復活と言います)各保険会社・保険商品によって条件は違いますが、未払いの保険料を支払う必要があります。

貸付を返せなかった場合はどうなるの?

もし貸付を返せなかった場合ですが、貸付を受けている間に被保険者が亡くなる・満期を迎えるなど保険が終了する場合には、給付金から貸付を受けた金額と利息を差し引かれて支払われます。
つまり、受け取る給付金が少なくなるという事です。

一方、貸付を受けて利息がかさみ、その合計金額が解約返戻金を上回った場合には、保険は失効します。ただし、上にも書きましたが、保険会社は解約返戻金の中で貸し付けを行い、契約者の保険を担保として過剰にお金を貸し付ける事はありませんので、保険を失効されたからといって保険会社から取り立てが来ることはありません。

最後に

今回は契約者貸付について案内しました。

契約者貸付は、保険を継続したままで保険会社からお金を借りる事の出来る便利な方法ですが、無理な借り入れをすると返済がうまく行かず保険を失効させることになります。
これは契約者貸付に限らずどの様な方法でお金を借りた場合にも言える事ですが、借り入れは自分が返せる程度で行う事が原則です。

そして貸付を受けた金額は早めに返した方がいいですね。