死亡保険には『終身』と『定期』がありますが、最近はTVを見ても分かるように保険料の安さを売りとした『定期』の死亡保険が有名ですね。

こうした『定期』は掛け捨て型で、解約返戻金や満期金といったものがなく、契約が終了した時にお金が戻ってくる事はありません。ただ、その代わりに保険料が格段に安いという大きなメリットがあります。こうした保険料の安い保険は、正社員より契約社員や派遣社員が増え、世帯収入が減った現在にとてもよく合っている保険です。

ただ、一方で貯蓄性のある『終身』死亡保険にもメリットがあります。

ここでは『終身』死亡保険について書いていきますね。

『終身』死亡保険の貯蓄性は解約返戻金と関係があります

『終身』の死亡保険ですが、一番のメリットはとにかく「保障が一生涯続く」というもの。保障期間が区切られる『定期』と違って亡くなった時には確実に保険に加入している『終身』は、死亡保険金の請求が出来るという点でそのメリットはとても大きいです。
そして一方、別のメリットとしては「解約返戻金がつく」という点があります。
解約返戻金とは、保険を解約した時にこれまで支払った保険料の中からお金が戻ってくるというものですが、ただ解約返戻金を受け取るには保険を解約する必要がありますし、当然、解約した後の死亡保障はありません。

せっかく加入した死亡保険を解約して、そこから解約返戻金としてお金をもらってどうなるの?
という疑問が湧くと思います。

ただ、死亡保険を解約するタイミングが、実はあるのです。

イメージしてほしいのですが、例えば「若い頃に家族の保障を考えて高額の死亡保険金で加入していたけれど、無事子育てを終えて高額の死亡保障が不要になったのでこれ以上高い保険料を支払いたくない」といった所があげられます。
保険料は死亡保険金の高さと大きな影響がありますから、死亡保険金が高ければ当然保険料も高いです。
でも、高額な保障が不要になったのに、高い保険料を支払ってまでいつまでも保険を続けたくないですよね。
こういった時に、解約返戻金があると解約をしたときにお金が戻ってくるのです。

これは大きいと思いませんか?

特に子育てが終わる世代といえば、しばらくすれば定年が迫ってくる世代でもあります。
収入が確実に減りますから、まとまったお金が戻ってくるのはとても嬉しいですよね。
自営業でも、現役世代が70歳までと考えたら
そこで不要な死亡保険を解約してまとまったお金を手に入れるのは、老後の安心につながると思いませんか?

これが保険でよく言われる、終身型死亡保険の『貯蓄性』というものです。

終身型死亡保険の解約返戻金の仕組みとは…

終身型死亡保険の『貯蓄性』を活用するには、とにかく終身型の死亡保険に加入する必要があります。ただ、これまでもお話ししてきたように、終身型の死亡保険は保険料が高いです。あまりに高い保険料が発生するような状況ですと、保険料の支払いが難しくなり本来の目的を達成する前に解約してしまう危険もあります。
ですので、保険は自身が支払い続ける事の出来る保険料で加入する事が大前提となります。

これまで定期死亡保険では、子ども2人が大学まで行く事を考えての死亡保障として2,000万円を挙げてきましたが、終身で30歳男性が2,000万円で加入すると保険料が月43,280円(60歳払済)と高額になりますので、今回は500万で考えていきます。

これまで書いてきた死亡保険の目的と金額がずれていきますが、この事については後述しますのでお待ちくださいね。


※オリックス生命「ライズ 解約シュミレーション」

まず最初に理解してほしいのは、終身死亡保険の貯蓄性を利用するにあたって「設定した死亡保険金と同額のお金が手に入る訳ではない」という事です。「解約した時に生じる解約返戻金が、これまで支払ってきた保険料総額を上回る」という意味です。

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これまで支払った保険料総額よりも高い解約返戻金を受け取る事が出来れば、手出ししたお金より多い金額を保険会社から受け取れる事になりますよね。

上のシュミレーションを解説していきますね。

まず契約年数の浅い左側を見て頂きたいのですが、加入したばかりの時は解約返戻金はほとんど付いていませんね。一方、契約年数が長くなる右側になると解約返戻金の金額が高くなっている事に気づいて頂けるでしょうか?
このように、保険に契約をしている年数が増えるほど解約返戻金は上がっていきます。
そして解約返戻金を表す曲線にも注目して頂きたいのですが、解約返戻金はこれまで支払った保険料に比例するのではなく、契約年数に応じて曲線で上がっていきます。

解約返戻金は契約年数が長いほど優位に解約返戻金が高くなるのです。これはこの商品に限らず、程度の差はあっても終身の死亡保険では似たような流れとなります。

低解約返戻金とは?

もう1点、この商品のポイントがあります。60歳で解約返戻金を表す線が垂直に上がっている事に気づきますでしょうか。このシュミレーションは60歳払済で保険料を支払っているため、60歳で保険料の支払いが終了します。保険料をすべて支払い終えた時点で解約返戻金が急激に上がっている事になります。

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シュミレーションは分かりづらい図だけれど、ちゃんと理由があるのね

実は、この商品は『低解約返戻金型』の終身です。

『低解約返戻金型』とは、保険料を支払っている間の解約返戻金が70%に抑えられるタイプです。
ですので、上記の様なシュミレーションになるのです。

実は、最近の終身はオリックス生命に限らず『低解約返戻金型』の商品が多いです。なぜなら、解約返戻金を70%に抑える時期があるので、その分保険料が安くなるからです。保険料の安さが、保険を選ぶ上で大きな位置を占めている現在では、定期だけではなく終身も保険料の安い商品の人気が高いのが現状です。

保険商品は時代を反映しているんですね。

解約返戻金が抑えられていない商品もありますが、ここでは省略しますね。

終身型死亡保険の『貯蓄性』の活用法は?

ここまでお話をしてきましたが、それでは終身死亡保険を貯蓄として利用するにはどうすればいいのでしょうか?

特徴として大まかに3つに分けることが出来ます。
1.終身型死亡保険には「死亡保障」がついているという事
2.解約返戻金がついているという事
3.保険料を払い済み後に解約すると、解約返戻金が保険料総額より高くなるという事

これらの特徴を生かす必要があります。

総合すると、万が一の時のために死亡保障は必要ですから、死亡保障をつける方法としてまず終身型死亡保険に加入。保険料を定年までに支払い終えるよう払済で設定。その後、子供が独り立ちをした頃合いに解約をして老後の資金に充てるという流れになります。

死亡保障と老後の資金調達を1本の保険でまかなえるのが、終身型死亡保険なのです。

あと一つ大事な事があります。保険料が割高なため高額の死亡保険金を設定することが出来ないという事です。
先ほど上のほうで後述しますと書きましたが、終身型死亡保険は解約返戻金を使って貯蓄性を持たせる事が出来る商品です。つまりその分保険料が割高になるという事。残念ながら貯蓄性と保険料の安さは両立出来ないのです。

ですので、終身型死亡保険で必要な死亡保障金額すべてをまかなう事はせず、まず希望の解約返戻金から妥当な保険料となる死亡保険金を算出し、死亡保障として不足する分は定期死亡保険を使って2本立てで保障を行うのがいい方法です。

死亡保障を1本でまかなう事が出来ないデメリットはありますが、子供が独り立ちした後に解約をして自身の老後の資金を調達することが出来ますし、万が一のことがあった場合は死亡保障もありますので、終身型死亡保険を使うのも1つの良い方法ですよ。

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終身型死亡保険のメリットをうまく生かす方法ですよね。1つの方法として考えてみてくださいね